ついに我が家も!親の運転免許返納問題
主婦が「稼ぐ」をテーマにしている当ブログですが、今後は高齢の両親(父:71歳 母:75歳)についても日々の出来事や問題を紹介していきます。
当ブログを読んでくださっている方には今後介護を控えて不安な方や親の介護に苦労されている方もいるかもしれません。
わかばも介護問題に直面している人間の一人です。
高齢の親に関して悩んでいる一人の人間の体験が、同じような悩みを持っ方の何かの気づきになれば幸いです。
クリスマス、母親から突然の電話
事件は昨年クリスマスの夕方。
ケーキもちょっとした豪華なおかずも買いそろえ、子供達と主人の帰りを待つだけでした。
するとなぜか母から電話が…何か嫌な予感がしました。
「お父さんが交通事故を起こして、お母さん胸が痛いから今から救急車で運ばれるとよ。」
めまいがしそうでした。一瞬頭は真っ白。
数秒後には次々と疑問が浮かびます。
「運転してた父親はどうなったのか?」
「誰か人を巻き込んだのではないか?」
「なぜ事故をおこしたのか?」
ちょっとしたパニック状態です。
あとから電話口に出た父親によると、父は怪我はなく、ぶつかった車の相手も怪我はないそう。
ひとまず胸をなでおろしました。
事故処理をしていた警官によると父親も念のため病院でレントゲンで検査した方がいいので迎えに来てほしいとのこと。
幸い夕方の遅い時間だったので主人の会社に電話。
事故の経緯を説明し、2人の子供達の世話があるから帰宅できないかとお願いしました。
気持ちはすぐに現場に駆け付けたけれど、小さい子供がいると中々それもかないません。
主人が帰宅するまで、焦る気持ちを抑えてできる限りの家事や子供達の世話を終わらせます。
主人に電話してから40分程たち、帰宅したのと同時に現場の父の元へ向かいます。
父の付き添いで病院の緊急外来へ
自宅から30分程離れた現場に到着。
日も暮れ、当たりは真っ暗。
怪我はないと聞いていても、実際に姿を見るまでは落ち着かないものです。
警察の調書を終え、レッカー車のそばでたたずむ父親の姿を発見。
「遅くなってごめんね」
私が父に話かけると向こうも「いや、こっちもごめんね。子供達は大丈夫?」
通常通りの受け答えでしたが、やはり少し興奮して落ち着かない様子。
当然です、交通事故を起こして動揺しない人間なんていません。
高齢の父ならなおさらです。
すぐに父を車に乗せ、母が運ばれた近くの大きな病院へ向かいます。
事故後電話をもらって以降、母親がどういう状況か知る由もなく心配でなりません。
父の検査の依頼と母親の面会の手続きを済ませ、ドキドキしながら待合室で待機します。
名前を呼ばれ、母親のいる部屋に入っていくとそこには青白い顔の母親がベットに横たわっていました。
胸の痛みが激しく起き上がるのが辛いそう。
病院の先生の話ではレントゲンでは内部の出血や骨折は無く、今の痛みは鞭打ちだろうという説明を受けました。
しばらくして母もなんとか起き上がることができたので、その日は痛みどめを処方してもらい、自宅で様子を見ることになりました。
一方、父もレントゲンでは問題なし。
母親はひどく辛そうでしたが、両親ともに大きな怪我が無かったのは不幸中の幸いです。
病院での手続きを代理で一通り済ませ、その後は自宅まで送り届けました。
事故はなぜ起こったのか
父の説明によると、訪れようとした店舗がある反対側の車線から右折して駐車場に入ろうとしていたところ、前方不注意の直進の車によって後方部分にぶつかられたそうです。
しかし、警察官の方が言うにはどんな理由があろうと、直進車より右折している車の方が立場上不利になるということ。
父はそのことに関して腹を立てているようでした。
しかし、私には事故の原因になった理由が別のところにもあると確信しています。
それは父の走行スピードが非常に遅いということです。
通常の車が50~60キロで走る道を、父は40キロほどで走行します。
本人としては安全運転を意識してのことですが、そのスピードの遅さが場合によっては相手にとって予想のつかない動きになってしまうのです。
実はこの事故を起こす半年以上前に、背後の車からぶつかられるという別の事故も起こしてます。
その事故はぶつかった相手に完全に非があるとして処理されたようですが、今回の事故で父の運転の危うさに対する疑惑が確信へと変わりました。
更に少し前には知らない道で誤って反対車線に入ってしまったと報告もあったのです。
その際も高齢だから運転をどうするかそろそろ考える時期だとさとしました。
しかし、まだ大丈夫だと流されてしまったのです。
もう父の運転は潮時なんだ。
「人を巻き込む前に運転を止めてもらう最後のチャンスかもしれない」
父に運転を辞めてもらうように説得する決意をしました。
結局父の気持ちを変えさせたのは
事故当日、両親と帰宅してしばらくすると少し遠方に住む姉が駆けつけました。
姉は父から一通り報告を受けると、次の様に父を説得しました。
「もちろん相手にも非があったかもしれない」
「けど普段安全を意識して出してるスピードがあだになって、周りの車の流れに乗れていないと思う」
「人を巻き込まないうちに運転はやめた方がいいよ」
はっきりと運転をやめるように提言した姉。
私は事故当日で動揺している両親に、その日は免許返納まで話を持っていくつもりはありませんでした。
しかし、結局数日後に父が運転を辞めることを決断したのは、この姉のはっきりとした態度によるところが大きかったのかもしれません。
正確にはきちんと免許を返納するのは次の免許更新時の予定だそうです。
それでも車を手放すという父の大きな決断に心から安心しました。
危険な兆しを見逃さず、すぐに説得を!
今回2回目の事故が起きるまで、また事故を起こす兆しはあったのです。
しかし結局は父を説得できずにいる状態が続いていました。
運転を辞めるように説得して、すぐに辞めてくれる高齢の親は実際どれくらいいるのでしょう。
実際、私の父に関しても2度の事故にあってからやっと決断したしたぐらいです。
ただ言えるのは、両親の命も大事ですが他人の人生を巻き込まなくて本当に良かったということ…。
運転する高齢の親がいる方は、普段の運転の様子を会話などでもいいので把握しておくことを強くおすすめします。
もちろん、運転を辞めれば不便なこともたくさん出てくるでしょう。
が、人の命に替わりはききません。
今後はできる限りですが運転を辞めた父の生活をサポートしていきたいです。